硬い純金の指輪(リング)
2019年07月02日(火)
純金の指輪はやわらかく品物にならないと言うのは間違えです。つい先日お問い合わせがあり、東京の有名なジュエリーのお店や問屋がたくさんあるジュエリー街に行き、純金のリングをさがしていたそうですが、純金は柔らかくて指輪にはなりませんと言われ勧められるままに18金の指輪を買われたそうですが、たまたま知り合いのご婦人が純金の指輪をされていたので、柔らかいのかお聞きしたところ鍛造(たんぞう)製法で硬く重厚な黄金色で硬さは普通のプラチナなどと変わらないとのことで、何故そうなるのか?お店の方は何故や柔らかいと説明されたのかご質問を頂きました。
まず、純金は通常柔らかいです。18金や14金など合金にして硬く加工して指輪や装飾品として加工して使用されていました。しかし合金は酸化や硫化により変色したりやけたりするため純金を使うのに少し前までは硬化純金と言ってほんの少し硬い金属を混ぜ使っていましたが、平成24年より造幣局が貴金属の品位表示を変更してきました。それに伴い純金は多少なりとも他の金属が混じっているものは認めなくなりました。999/1000以上のみが純金です。貴金属は千分率ですので999‰(パーミル)金属を硬くする方法に鍛造(たんぞう)と言う製法があります。
まさに日本では刀を作る方法で火に入れては叩いて締め、火に入れては叩いて締めるを繰り返すと刀は折れるほど硬くなります。包丁や刃物などで焼が入っているという表現をしますが、あまいものをナマクラと言います。純金も鍛造製法で作るとプラチナとほぼ同等に近い硬度になります。但し技術が難しく出来るところがほとんどありません。日本では数社しかないと思います。おそらくジュエリーショップの方は見たことも仕入れるルートも無いので知らないのだと思います。純金は永遠に変色しなく錆びることもありません。世界中が純金に憧れ大切にし富の象徴とするのは永遠に変化しないからです。そんな純金を鍛造(たんぞう)製法で指輪を作り身に着けると黄金のパワーが感じ取られるような気がします。鍛造製法で時間をかけ丁寧に作った純金の指輪は硬く重厚な色合いを放ちます。純金も製造方法によって柔らかくなく硬い製品となります。